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馴れ初めシリーズ最終話『告白はふぐの味?(後編)』


というわけで、何故か女房との馴れ初めを語りだしてしまっているわけですが、すいません、ちょっと引っ張りすぎました。 さすがに今回で終わらせます!



ちなみに前回まではこんな感じ。 読まなくても全然OKです。

プロローグ 『人見知りはどーすればいいの?
第1話 『めぐりあい、女房
第2話 『どこへ行く? ウキウキ初デート!
第3話 『告白はふぐの味?(前編)



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そんなわけで、第2回のデートで水族館に行ったんですけど、その水族館ね。
公園が併設してありまして、っていうか、広大な森林公園みたいなのの一角が水族館という感じなんですよ。
でまぁ、当然水族館を出た後は、その辺をちょっと散歩しようか、ということもなるじゃないですか。
なるんですよ。 カップルというやつは。 おかしなもんで。
でね。
こう、歩いているとですねぇ。
その、公園のちょっとした隅にですねぇ。
なに? ミニトレーニングスポット? みたいな。
いや、ホントに小さいなんか、ちょっと懸垂ができる鉄棒風のもの、が置いてありましてね。
わかりにくいなぁ。。
ブロガー泣かせだなぁ。。
まぁ、当時ブログなんてなかったですけどね。
ブログどころかインターネットさえままならない世の中でしたからね。
いやまぁ、その。 あったんですよ。
ミニトレーニングスポットが。
で、ちょっとしたやり方の説明なんかが書いてありましてですね。
何の気なしに読んでたら、『No.13』とか書いてあるんですよ。
ふ~ん。。。
と思って、ちょっと歩いてるとまた何かある!
今度は腹筋ができる風なものがあり、そして、『No.12』
と書いてある。
『え?』
『何これ、幾つあんの?』
すると女房が『あ、ON吉くん! あそこにも!』
『No.15 あれ? 飛んでる。 あー! あそこだ! あったNo.14!』
みたいなね。
感じで。
そこかしこに点在してるんですよ。
この、広大な公園中に。
あのねぇ。
こーゆうのんされるとねぇ。
もんっの凄いムズムズするんですよ、ONは。
見たい。。
全部見たい。
公園中探して全部コンプリートしたい!!
みたいな。
だがしかし!
だがしかしこの状況で。。。!!
無理だろう。
コンプリートは無理だろう。
そんなん付き合ってもらえるはずがない!!
というか、そんなんはONだって分かってる。
コンプリートに付き合ってもらおうなんてハナから思わない。
まぁまぁ散歩中に幾つか見つけてネタで笑って終わりにしようと。
思考するまでもなく、そう思いましたよ。
ところが!
まぁ、話の流れから当然察しも付いているかと思いますが。
付き合ってくれるんですよ!
女房は!
いや、最初はそんなはずないと思ってた。
まさかそんなはずないと思ってた。
しかし、新しいのを見つける度に見せる彼女の笑顔。

((あれ? これ、演技じゃなくて? 素? 素ぅで楽しんでる?))

((いや、まさかね。。。 そんなことはあるまい。。 でもひょっとして。。。))

みたいな疑心暗鬼の末、遂に聞いてみた。



ON:あのさぁ、これ、面白い?


女房:うん! 全部探そうよ!



全部探そうよ!全部探そうよ!全部探そうよ!全部探そうよ!全部探そうよ!


こだましたね。
ONの心の中に響き渡ったね。
なんというステキな驚き!
こんな信じがたい驚きがあるだろうか!

あのねぇ。
キミはくだらないと思うかもしれない、しかし!
ONにとってこれは例えようもない喜び。
いや、形が『ミニトレーニングスポット』だからくだらなく思えるのかもしれないけども、これはONの根幹をなすものなんですよ。
そして、この根幹を理解し、共感してくれた女子は未だかつて一人も居なかった!
いや、そんなものは望みもしなかった。
だってくだらないから。 くだらないのかよ!!
いや、その、なに?
くだらない事をくだらないと思わないその精神!
ダメだ。 全然説得力でねぇ。
う~ん。。。
まぁそのともかく!
ONの中で、女子に望む条件にハナから入ってなかったが、実は本当の本当の本当は一番望んでいたものを!
もしかしてひょっとしてこの子、持ってらっしゃるの? マジで? うそでしょ?
という、感覚。
その感覚は、公園中の全てのミニトレーニングスポットをコンプリートした後、休憩で座っていたベンチで確信に変わった。

そのベンチは公園内の大きい池のほとりにあったんですけどね。
ミニトレーニングスポットコンプリートの心地良い疲れを、共に感じつつ、充実感を持って、くっちゃべってはヘラヘラと笑い合っていたんですが、その眼前に広がる池にですねぇ。 注意書きの書かれた看板がひとつ。 浮いてたんですよ。
『あぶない、入らないで』と。
その看板には書いてあって、水族館らしくそれは、フグの形をしていたんですよ。
つまりフグの形をした板状の看板がプカプカと浮いてましてね。
それがまぁ、池の小さな流れでゆっくりとあっちを向いたりこっちを向いたり。
してたんですよ。
しかし、別段変わったところがあるわけでもなく、目の前の風景のほんの一部であり、まさしくそれ以上でもそれ以下でもない些末な存在だったわけなんです。
しかしONは、隣の女房と話しつつ、なんとなくその看板が気になってまして。
何が気になってたかというと、ゆっくりゆっくり方向が変わって、だんだん縦になろうとしてたんですよ。
つまり板が真横になって厚みがゼロに。
なろうとしてたんです。
それをまぁ、ふわぁっと見てましてね。
次の池の流れでまたゆっくり動き出しまして

((お。 縦なるか? なるか? なるか?))

と思って見てた次の瞬間!




女房 : あ、縦になったね。




縦になったね。縦になったね。縦になったね。縦になったね。縦になったね。





え? 今なんと?




もうねぇ。
耳を疑ったね。
え? ちょっと待って? え? フグ? フグなの? フグのコトを言っているの?



女房 : うん。 ずっと見てたんだよね。
 



み、 見てたってなにを!
フグを見てたの?
ONの心を見てたの?
なんなのキミは!

ということでね。
もうねぇ。
駄目だったね。
完全に射ぬかれたね。
心の臓を射ぬかれたね。
まぁ、あんま感情を表に出さないタイプの人間なんで、特に取り乱すことなく、その後も普通に話して笑い合ってたんですけど、もうねぇ。 ホントに初めての感覚だったね。
女子のことをこんな風に思ったのは多分、初めてだったと思う。
いや、一応言っておくと、フグが縦になったのを見てただけでそう思ったわけではないんですよ。 なんかこう、見ている視点が、大事にするポイントが、常に同じだったんですよ。
こんなことは今までなかった。 ONは別にそんな奇人変人というわけではないけども、じゃっかん、ほんの少しだけ、ズレてるところがあって、その微妙なズレが、いつも人との溝になっていて、なんなら自動的に補正して人には見せないようにしている感じだった。
しかしこの子は、常にそのズレに合っていて、ぴったりズレた先で待っていてくるのだ。
出会った日、アリスを暗唱したあの時の『あれ?』と思った感覚はこれだったんだ。
もうホントにダメだったね。





((ONはこの子の事が、好きだ。))





完全にそう思っていた。





辺りは既に夕方になっていて、公園内も人通りがほとんど無くなってましてね。
次に二人の会話が止まった時に。
ONは、女房の口にキスをしました。
5秒だったか、10秒だったか。 静かなキスでした。
そしてそのあと言いました。


『付き合ってくれない?』


女房は言いました。


『うん』





その時、フグが縦になっていたのか横になっていたのかは。。。 わからない。











次回エピローグ 『チャラ男とはなんだったのか』 ご期待ください!


↓今日のせがれ覚書↓

せがれ兄
8歳3ヶ月
あーあ、書いちゃた。

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え、大丈夫なのこれ。

せがれ弟
3歳9ヶ月

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いや、だって、キミが書け書け言うからさぁ。
というか長かったね。 ゴメンね。
途中でもっかい切ろうかとも思ったんだけど、もうこれ以上引っ張ったらアウチだろうなと思いまして。
いや、色々申し訳ありませんでした。
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コメント ( 14 )


純 :

きゃーーー

まるでドラマのような
素敵なお話~
ほっこりしました。
ほっこりしすぎて、
恋をしたくなりましたww

reiya :

いいな~
あたしは3年付き合った彼氏にヴァレンタインのチョコ持っいったら
「性格も言うとこ無いし居心地は良いけど、共通の趣味でも見ているものが違うから」
ってフラレマシタよ(;ω;)


いつか、なにも言わなくても同じものを見て同じ感覚を共有できる人が現れると期待が持てました!
on吉さん、ありがとうございます


DJ shouji :

N・O・R・O・K・E!!
ヤばす! そのシチュエーションやばす!

さぬきうどん :

うぅわーー!(≧▽≦)
いいなぁいいなぁいいなぁー!
最近トキメキとは地球の表と裏くらいに縁遠くなってるもので
めっちゃきゅんきゅんしてしまいました!
私もそんな恋がしたい…(ノ´∀`*)

ef. :

きゃーー!
すてきー!
恋が生まれる瞬間が見えました。
前後編でじらされて、良かった(笑)

ふくろう :

あ~もう、素敵!!
こちらまでニヤニヤしてしまいました(^^)v

ON吉さんは奥様を大切にされているのが分かります。
これからもお子様ともどもお幸せに♪

ON :

おお! みなさまコメントありがとうございます!
こんなに書いてもらえたのは久しぶりです!
かなりおっかなびっくりな企画でしたが書いて良かったです。
ありがとうございますありがとうございます。

綾戸 :

ツイッターから飛んできました。
いつもゲームを楽しませてもらってますが、
今日のお話もものっっっすごくキュンキュンで楽しめました♪
人と違うはずの自分の感覚と、同じ物を持っている人と出逢うってのは
やっぱり運命ですよね。

これからも、奥様とお子様達とお幸せに!

カルー :

オンタイムでこのシリーズ、読んでましたが…。

い、意外に、面白かった…^^

私の心の臓もキュンキュン言っちゃった…><

ON :

引き続きコメントありがとうございます。
まさか、こんなに色んな方の心の臓がキュンキュンすることになろうとは思いもよりませんでした。
今までの作品ではそーゆう感想がなかったんでかなり新鮮な感覚。
これはこれで、なかなか嬉し恥ずかしですね。

s.m. :

いかん。
泣いてしまいました。
私にも「フグの縦の君」は現れるだろうか。
いや、無理だろ。
いや、ふつー無理ですよね。
いいなあ。いい話だ。

めぇすい :

いや、もう。
泣きました。

歳かな・・・?

dydx :

うおおお!!すっごく伝わってきました!!!
ニヤニヤして読んでしまいました。素敵です。

ひーつん :

これの主題歌はON氏試作です




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